まもなく新茶の季節。
昔から新茶は縁起が良いとされ、中でも八十八夜に摘んだお茶は無病息災や不老長寿の縁起物とされてきました。
日本茶の魅力を広める活動をしている「日本茶アンバサダー」の3人に狭山茶の新茶の楽しみ方についてうかがいました。

楽しみ方はワインに類似
お茶の「日本三大銘茶」は静岡茶、宇治茶、狭山茶。
中でも狭山茶は、深く甘く濃厚な味わいが魅力です。
また「狭山火入れ」という伝統的な独特の仕上げ方法があります。
日本茶インストラクターの髙木さんは「日本茶はワインの楽しみ方に通ずるものがある」と説明します。
新茶はワインのヌーボ(新酒)のようなもので、その年の最初の新芽を摘み採り作ったお茶で、フレッシュな香りや味を楽しめます。
各々の茶屋で特徴があるので「ワイナリー巡りをするように、いろいろなお茶屋さんで試飲して、好みの新茶を探すのも楽しいですよ」。

おいしい淹れ方
煎茶は、大別して普通煎茶と深蒸し茶に分けられます。
普通煎茶は、注がれたお茶の色が黄金色で香りが高く、深蒸し茶は、まろやかで濃厚な味わい。
お湯の温度は、普通煎茶は低めの約60℃、深蒸し茶は70〜80℃がお薦めです。

また水で抽出する水出し茶は、お湯の場合に比べて、甘味とうま味はそのままに苦味の主成分であるカフェインが少なく、優しい味が特徴。
深蒸し茶は水でも短時間で抽出できますが、普通煎茶はゆっくり抽出。
冷蔵庫で1晩寝かせるのがお薦めです。
食事やおやつと一緒に
料理家の佐々木さんによると、狭山茶は、食事やおやつにもぴったり合うそう。
「うま味の強い牛肉には、渋味とうま味を感じる普通煎茶がよく合います。
後味をスッキリさせ、お茶と牛肉の相乗効果でおいしさもアップ」。
また佐々木さん提案の新茶を楽しむお手軽レシピもお試しを。
日本茶の魅力をPR
平山さん、佐々木さん、髙木さんの3人が活動している「日本茶アンバサダー」は2015年に誕生。
日本茶の魅力を伝える志を持つ人のゆるやかなコミュニティです。
現在、全国で180人あまりのアンバサダーが活動していて、平山さんは狭山茶の産地・埼玉県で認定講座開催の運営に携わっています。
今年は9月以降に開催予定。
詳細は「日本茶アンバサダー協会」のHP、または公式フェイスブックで。
【レシピ】新茶のお供「お茶塩ポテト」

【材料】
・冷凍フライドポテト
・煎茶茶葉
・焼き塩
【作り方】
①フライドポテトを揚げる。
②揚げあがりに焼き塩と煎茶茶葉をふりかける。