「サポカー」という言葉は最近よく耳にするけれど、どんな車のことなのかしら?
安全運転をサポートしてくれる機能って?
今回はその「サポカー」について、どんな機能でどういったことに役立つか、くるまのハチオウジの田中さんに話を聞きました。

――「サポカー」って何ですか?
「サポカー」というのは略称で正式には「セーフティ・サポートカー」(安全運転サポート車)といいます。
また、「サポカー」と「サポカーS」と2種類あり、搭載する機能が異なります。
主な機能としては「衝突被害軽減ブレーキ」と「ペダル踏み間違い急発進抑制装置」などです。
――どのような効果があるのですか?
「衝突被害軽減ブレーキ」は車載のレーダーやカメラにより前方の車両や歩行者を検知して、衝突の可能性がある場合に運転者に対して警報します。
さらに衝突の可能性が高い場合には自動でブレーキを作動します。
「ペダル踏み間違い急発進抑制装置」は停止時や低速走行時に、車載のレーダー、カメラ、ソナーが前方(及び後方)の壁や車両を検知している状態でアクセルを踏み込んだ場合には、エンジン出力を抑える等により、急加速を防止します。
――どのような人におすすめですか?また、どのような人が購入者として多いですか?
サポカーの導入経緯には交通死亡事故件数は減少傾向にあるものの、75歳以上の高齢運転者による操作不適による死亡事故が増加していたことにあります。
ですので、シニアの方やそのご家族に興味を持っていただき、購入に至るケースが多いです。

――実際に「サポカー」を試乗や購入された方の意見は?
アクセルとブレーキの踏み間違いなどに効果を発揮しているという意見が多かったです。
続いてサポカー補助金について聞きました。
――サポカー補助金とは?
サポカーを購入した高齢者の費用面のサポートとして、2020年3月9日から申請受付を開始した補助金制度で、補助金がなくなり次第終了となります。
※対象車種や詳細は次世代自動車振興センターのホームページ参照を
「衝突被害軽減ブレーキ」と「ペダル踏み間違い急発進抑制装置」の両方を搭載した「サポカー」を購入する場合、乗用車で最大10万円、軽自動車は最大7万円、中古車で最大4万円の補助金を受け取ることができるようになりました。
「衝突被害軽減ブレーキ」のみ搭載の場合にも減額にはなりますが対象となります。
また、すでに購入している自動車に後付けで「ペダル踏み間違い急発進抑制装置」を設置した場合でも補助金対象となります。
各都道府県や自治体でも補助金制度を実施しているところもあります。
サポカー補助金
満65歳以上となる人を対象に下記①②の購入を支援
①衝突被害軽減ブレーキやペダル踏み間違い急発進抑制装置を搭載する車(最大10万円)
②後付けのペダル踏み間違い急発進抑制装置(最大4万円)

――東京都で補助金はありますか?
あります。
東京都では「高齢者安全運転支援装置設置促進事業補助金」として安全運転支援装置を購入した70歳以上の方に本人負担が1割になる(最大10万円まで)補助金制度を実施しています。
ただし、国が実施している「サポカー補助金」と併用はできません。
東京都高齢者安全運転支援装置設置補助制度
都内在住で満70歳以上となる人が取り扱い事業者の店舗で安全運転支援装置(ペダル踏み間違い等による急加速抑制装置としての機能を有するもの)を設置すると東京都が費用の9割(1台につき最大10万円)を補助

※設置可能業者は東京都HP参照を
※サポカー補助金との併用不可
※故障箇所の修理・補修や改良・改造などの費用は除く
「サポカー・サポカーS」に搭載されている安全技術は、交通事故の防止や被害の軽減には役立ちますが、機能には限界があります。
ドライバーは機能を過信せず、常に安全運転を心掛けていることが大切ですね。