海外で活躍する日本人選手の報道は、多くの子どもたちに夢や挑戦する勇気を与えます。米メジャーリーグで活躍する大谷翔平選手の様子を伝えている、所沢出身の斎藤庸裕さんに記者としての思いを伺いました。

「運の強い記者」が大谷選手担当
斎藤庸裕さんは、日刊スポーツのコラム「ノブ斎藤のfrom U.S.A」でおなじみのスポーツ記者。
エンゼルス“二刀流”大谷翔平選手の担当記者として、米メジャーリーグを現地で取材し日本に伝えています。
斎藤さんは、生まれも育ちも所沢。
地元の少年野球チーム「カッパーズ」で野球を始め、中、高で野球部の投手・5番を務め、慶應大学在学中も野球部で活躍。
卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。
記者1年目でプロ野球・千葉ロッテ担当になり、いきなりリーグ3位からの下克上日本一達成の取材を経験。
このことから、斎藤さんは「運が強い記者」という異名を持つようになりました。
その後、巨人、楽天の担当を務めるも、突然退社を決意。
「あの時は、ノープランで会社を辞めちゃったんですよね。
もっとスポーツの感動を伝える仕事にチャレンジしたくて…」と振り返る斎藤さん。
スポーツマネジメントに関わる仕事をしようと渡米したものの、英語に歯が立たず。
そこで1年間の語学留学を経てサンディエゴ州立大学大学院に入学。
翌年、スポーツビジネス(MBA)を取得しました。
アメリカで就職活動をしている最中に、古巣の新聞社から契約記者のオファーを受け、大谷選手担当の白羽の矢が立ち、現在に至ります。

大谷選手の凄さ
斎藤さんによると、大谷選手の凄さは“二刀流”だけではないと言います。
「大谷選手は辛いリハビリも『楽しい』と言うほど“スーパーポジティブ思考“無理だと言われることにも、明るく突き進む強い気力の持ち主」と評します。
斎藤さん自身も「スポーツマネジメントに関わる仕事を目指して渡米したんですが、大谷選手のおかげで、また記者の仕事に熱中しています。
あきらめずにコツコツ進める大切さを彼の姿から学んでいます」と話します。
取材企画展を予定
今年も2月のキャンプから大谷選手を密着取材している斎藤さん。
「大谷選手は“二刀流復活”に向け、着実にギアを上げている。今年は新たな内面的な魅力も伝えたい」と話しています。
新型コロナウイルスの感染拡大防止策を受け、メジャーリーグも開幕延期となりましたが、斎藤さんの現地取材記事は「日刊スポーツ」のサイトで読むことができます。
また斎藤さんが取材で感じた大谷選手の魅力を伝える展示会を所沢市内で企画中。
詳細が決まり次第、本紙(地域新聞ショッパー)で紹介します。
【プロフィル】
斎藤庸裕(さいとう・のぶひろ)
ロサンゼルス在住。1983年所沢生まれ。2007年日刊スポーツ新聞社に就職し、プロ野球担当記者等を務め退社。2017年サンディエゴ州立大学でスポーツビジネス(MBA)を取得。2018年から米メジャー取材で大谷翔平選手の担当記者を務める。日刊スポーツの記事や、人気コラム「ノブ斎藤のfrom U.S.A」を配信中。