猫ブームが続く一方、飼い主が高齢となって飼えなくなり、行き場を失ってしまったペットの問題も多く聞かれるようになりました。
そのような犬や猫を預かり、飼いたいと思う人が気軽に会える“出会いの場”を作りたいと、保護活動を行うカフェが町田市にあります。

いぬねこcafe Luaは、保護犬や猫と新しい飼い主との“ご縁の場所”として、年間約80〜100件の譲渡を行います。
同店は美容院等を経営するオーナーが、中型犬保護をきっかけに、保護活動をしたいと2013年に開店。
「飼いたい、保護活動をしたい」と思う人が来やすいよう、カフェとしました。
ペットホテル、トリミングサロンも併設、スタッフ18人の大半がトリマー資格を持ち、専門分野を生かし収入を得ています。
店長の小野寺さんも、以前はカフェを利用していたトリマーでした。
店内の犬と猫は分離され、別室の“猫部屋”にも飲食テーブルを用意。
壁には里親を探す犬と猫の写真やプロフィルが貼られています。

引き取り希望者と1週間程度暮らす“トライアル”中や、カフェのない2号店にいる犬や猫もおり、カフェに常時いるのは5匹くらい。
「災害時等に連れて行ける数にしています」と小野寺さん。
カフェでは人も動物も心地よく過ごせるよう配慮しています。
ここに居る犬や猫は、保健所や地域で保護されたり、飼い主が高齢となり手放される等家庭で飼育できなくなったりと、事情も年齢もさまざま。
店は終生面倒を見ることを前提で預かります。
飼い主希望者とは慎重に話し合い、トライアルを必ず行います。

さらに“保護部”と名付けた保護活動ボランティアも行い、部員はスタッフ含め全国に40人。
世話や寄付、保護情報拡散等、できることで支援。
2月上旬には年1回収支決算報告を行う保護部定例会も。
同店では、動物の飼い方や接し方、野良猫について等、特に子供に向けて教えていきたいと、午後3時半から1時間は、小学生のみで来店可能な時間を設けています。
親の承諾があり、入店時にあいさつをすれば注文不要で、子供達は掃除や世話をし、常連となって部員になる子供も。
小さなうちから動物への接し方を教えることも保護活動に役立つと考える小野寺さん。
「一生、この活動を続けなくていいように」と話します。