目 次
日本文学や民話の世界を、表現力豊かに声で伝える朗読や語り。
その“語り文化”の魅力とは―。
文章の奥の気持ちを表現
「朗読家・内藤和美さん」
昨年狭山市で開かれたライブで、臨場感あふれる朗読を披露した朗読家・内藤和美さん。
ほぼ毎月朗読会に出演するほか、幅広いアーティストとの共演を通して「語り」の可能性を追求。
令和元年度、文化庁主催芸術祭公演に「内藤和美読み語り」として参加し、大衆芸能部門で優秀賞を受賞しました。

「朗読はどなたでも気軽に入れる世界です。
文章の奥にある気持ちを表現する楽しさや、自分が一生体験できないような経験をした登場人物になりきって、新しい自分に出会えた時の喜びがあります。
好きな作品を朗読する時の高揚感も格別ですよ」と内藤さん。
朗読での表現は多彩で特に決まりはありませんが、まずは作品を黙読し、しっかり読むことが大切だそう。
その上で、どのように表現するかイメージをふくらませ、それぞれの声の持ち味を生かして、仲介者として物語の世界を伝えます。
「お好きな作品をぜひ、一度声に出して読んでみてください。
作品への想いが深まります。
朗読仲間が増えてくると嬉しいですね」と話しています。
内藤さんの活動はブログを。
民話の語り部を養成
「さやま市民大学」
さやま市民大学まちづくりコース「狭山の民話語り部養成講座」は、狭山の語り部としての活動を目指す講座。
語りの専門家を非常勤講師に招き、発声や活舌の練習、語りのテクニックなど、1年を通じて学びます。
「民話は歴史より敷居が低く、一般大衆の思いが込められています。自分たちのまちを知り、愛着を深めるきっかけにもなりますよ」と講師の横山千枝子さん。
子どもたちに語り継ぐことができるのも魅力。
狭山にはのべ500話近くの民話が伝わるといわれ、講座ではその中から3話を取り上げます。
さらに「歴史ガイドの方のご協力を得て、民話の舞台を訪れる校外学習もあります」。
講座は4月11日〜来年3月1日午後1時半〜3時半、狭山元気プラザで。
定員30人。受講料1万8900円、保険料800円、テキスト代500円。
募集は3月14日まで。問い合わせは、事務局へ。
さやま市民大学
電話/04-2968-6885(事務局)
狭山の民話を語り継ぐ
「語り部グループななこ会」
また、同講座の修了生を中心に結成された「語り部グループななこ会」は、市内各所で狭山の民話を語る活動をしています。
「地元に長く住んでいる方でも、こんな民話があるのは知らなかったという声をいただきます。
保育所で観音堂にまつわる民話を語った時は、お子さんが実際にその場所を見に行ってくれたそうです」とグループの指導・演出もする横山さん。
民話を語ることによって、知らなかった風習や消えてしまった産業など、文化の背景を学ぶことができるのも楽しみ。現在、会員は13人。
4月12日に、徳林寺不動堂で第3回口演会を開催予定です。
徳林寺不動堂
住所/(狭山市駅西口徒歩6分)
問合せ/04-2956-4355(伊藤さん)
所沢で朗読会と発表会(3/14・15)
所沢で3月に開催される朗読会と発表会を紹介します。
3月14日「朗読サークル“わ”朗読を楽しむⅩ 物語は時をこえて」
3月14日午後1時半〜3時半、所沢男女共同参画推進センターふらっと会議室で。
演目は「女」(芥川龍之介作)、「返信」(高田郁作)、「おかめ日記」(群ようこ作)、「あの日に還る」(角田光代作)。
入場無料。問い合わせは同サークルへ。
所沢男女共同参画推進センターふらっと会議室
住所/埼玉県所沢市寿町27の7(コンセールタワー2階)
問合せ/04-2923-8239
3月15日「朗読の会四季 第34回発表会」
3月15日午後2時から、新所沢公民館ホールで。
演目は「塩狩峠」(三浦綾子作)、「哀蚊」(太宰治作)、「お墓の下まで」(宮部みゆき作)、「無名の人」(司馬遼太郎作)、「高瀬舟」(森鴎外作)、「いるか療法」(山本文緒作)。
入場無料。問い合わせは四方田さんへ。