さいたま農林振興センター管内の農業者12人が、自らの農産物を原料にしたドレッシングの開発に熱心に取り組み、フレッシュなうまみの詰まった多彩な商品を販売し好評です。

農産物の美味しさを食卓へ届けたい
きっかけは、さいたま農林振興センターが開いた農業6次産業化研修会。
「丹精込めた農産物を加工し、栄養たっぷりのドレッシングにして家庭の食卓へ届けたい」そんな生産者の願いから、同センターが講師を招きドレッシング作りの講座を開き、開発がスタート。
生産者がそれぞれの農産物の特徴を生かし、試行錯誤、工夫を重ね商品化。
昨年11月からJAさいたま、JAあさか野、生産者の直売所などで販売し、ファンを増やしています。

ドレッシングは女性や子どもの手にもなじみ、食卓で邪魔にならない150mlのサイズで、中心価格帯は1本500円前後。
ギフト用セットにもできます。
生産者の個性が詰まったドレッシング
「玉ネギ、油、酢、塩、ニンニク等の割合を農産物に合わせて調整し、一品ずつ味も色も納得できるものに仕上げました」と、見川果樹園の見川せつ子さん。
それぞれの農産物の特徴を生かせるようレシピを工夫し、カラフルで個性的なラインナップが生まれたそうです。
「仲間みんなで取り組み、多彩な商品をそろえられたのが嬉しいです」と見川さん。
見川さんが開発したのは、濃い紫が美しいブルーベリードレッシング、プチプチした食感のパッションフルーツドレッシング、甘酸っぱいあんずドレッシングの3種類。
温野菜や肉・魚料理にも幅広く利用できます。
また、小島農園 工房まきこで栽培されたベニバナや梨を使用した紅花入りフルーツドレッシングは、紅花の香りがしっかりと残り、酸味のきいた爽やかな味わいのノンオイル。
ゆで野菜や肉料理等にも活用できます。
「納豆のお供や酢飯のお酢代わりにも。身近な存在として、日常使いしてもらえたら」と開発者の小島槇子さん。
おはりやの大塚ゆみ子さんが丹精込めたのは、にんじんそのものの美味しさが味わえるにんじんドレッシング、かわいい色がサラダを華やかにしてくれるクリーミーピンクの赤たまねぎドレッシング、白玉ネギをまろやかに仕上げたクリーミーホワイトの玉ねぎドレッシングなど。
クリーミー系はゆるいマヨネーズのような食感が特徴です。
また、和風たっぷり玉ねぎドレッシングは、「地元ならではの美味しさをお届けしたい」と、同市にある坂巻醤油店の醤油を入れ、香りよくマイルドに仕上げてあります。
「季節の味をスポットで作っており、冬限定のユズ味は大人気です」と大塚さん。