エディブルフラワーとは「食べられるお花」。
おしゃれなレストランやカフェ、ケーキ店などで食材として使われ、料理やサラダ、スイーツ等を色鮮やかに演出します。
個人でも購入が可能で、最近では一般家庭でも需要があるようです。

立川市栄町にある生産農家の3代目にあたる網野信一さんはエディブルフラワーを始めて5年になります。
きっかけは「網野農園」の跡継ぎとして切り花を栽培している時期でした。
売り上げが伸びず悩んでいた頃、納めていた直売所の人から「飲食店さんがエディブルフラワーを探しているよ」と教わったのとほぼ同時に、前職の東京都農林水産振興財団(旧農業試験場)の研究員がエディブルフラワーを持ってきたことから始まりました。

東京には生産する農家がいない、ということも魅力の一つだったそうです。
「現在も東京ではたった2軒しか生産していません。マーケットである飲食店が東京に集中していることも利点になりました」とも話します。
「切り花の延長から始めたわけですから、特別に勉強したわけではありません」
と謙遜する網野さんですが、小さい時から土や畑づくりを体で感じ、花き園芸を9年続け、家業で切り花を作ってきた知識と経験が、エディブルフラワーを育てるきっかけへと自然につながっていきました。

「うちの特徴は飲食店さんが利用していることもあり、お料理を引き立たせるようにカラフルな色合いだったり、同じ花でも一重や八重、フリルと形が豊富な点です。
また、市場には卸さないので、どこかのお店で手に入れようとしてもありません。ですから一般の人にも1パックから配送しています」と。
在庫は持たずに注文を受けてからパックに詰めて配送するシステムは、エディブルフラワーが日持ちしないことも理由とか。
最近では記念日やおうちパーティー、持ち寄りパーティーなど一般家庭にも普及しているそうです。