【この人に聞く】“断らない医療”の実践で地域医療を支えたい―埼玉石心会病院 石井耕士さん

埼玉西部地区の救急医療を支える「ER総合診療センター」の1年間の取り組みと今後の展望を、埼玉石心会病院 ER総合診療センター石井耕士センター長に伺いました。

2017年11月1日に新築移転開院し、新たな一歩を踏み出した「埼玉石心会病院」。

新病院の軸となるのが心臓・脳・救急を柱とした3つの臨床センターです。

その中のひとつ、埼玉西部地区の救急医療を支える「ER総合診療センター」の1年間の取り組みと今後の展望を、石井耕士センター長に伺いました。

埼玉石心会病院 ER総合診療センター 石井耕士センター長

軽症も重症も幅広く受け入れるER診療

――「ER」とは

「ER」は「Emergency Room」(救急室)の略で、北米型救急医療モデルのことをいいます。

このシステムの特徴は重症度や疾病の種類、年齢によらず、全ての救急患者さんを診療することです。

ご自身が救急と思い来院されれば、救急患者さんです。

当センターでも重症、軽症に関わらず、全ての救急患者さんに対して総合的に幅広く治療に当たっています。

――年間の受け入れ件数は

2018年の年間の救急車受け入れは7924件、救急車以外で来院されたウォークイン患者さんが2万436件、救急車応需率は99.6%です。

一見すごい数字に思えますが、99.6%は残念ながら断っているケースもあるということです。

救急は法人理念でもある「断らない医療」を実践する場。この数字を今後の課題に、さらに努力する必要があります。

ドクターカーとヘリポート運用

――センターの体制について教えてください

救急外来では、医師や看護師、救急救命士など総勢約50人が救急医療を支えています。

患者さんの様子を観察できるホールディングベッドが25床あり、入院が必要な患者さんが、病棟のベッドに移動する前から初期治療を始めることができます。

――ドクターカーも運用されていますね

ドクターカーは救急で大きな役割を果たしています。

ドクターカーも活躍


当院ではドクターカーが常時待機し、要請を受けると病態により医師、看護師、救急救命士が乗車した救急車で迎えに行き、搬送中の車内で医師が応急処置をして、到着次第治療を開始します。

昨年9月からは心臓外科での運用も開始しました、心臓は一分一秒が大切です。

――ヘリポートでの受け入れも始まりました

大規模災害に備えて屋上に大型ヘリポートを完備しました。

防災ヘリやドクターヘリを受け入れることができる大型ヘリポート


ドクターヘリ、埼玉県防災ヘリのほか、近隣都県の防災ヘリの離着陸も可能です。

昨年10月1日から運用開始し、1月31日までに8台のヘリコプターの搬送を受け入れました。

――院内救急救命士も活躍しています

当院では15人の救急救命士がドクターカーの運転や転院患者さんの受け入れ交渉、ヘリコプター搬送の院内連携、院内急変時対応など、救急の現場を支えてくれています。

地域と連携しながら歩む「救急医療」を

――地域連携について教えてください

昨年4月から地域連携の担当になりました。

半年に一度、埼玉県西部地区の救急医療連携会、医師、救急隊などを交えての意見交換会を実施しています。

また、屋上に大型ヘリポートが設置されたことにより、遠方の救急患者さんを受け入れられるようになり、地域の医療機関や消防機関との連携をより深くし、地域全体で患者さんを支えていかなければと考えています。

――今後の目標を

ERと総合診療の両輪を高めていきながら、地域の皆さんが24時間365日、安心して暮らせるような病院を目指していきたいです。

そして「断らない医療」の体現で、地域医療を支えるべく取り組んでいきます。

※院内には「ER総合診療センター」のほか、脳と心臓の病気に対する「低侵襲脳神経センター」「心臓血管センター」が設置されています。

埼玉石心会病院
住所/埼玉県狭山市入間川2の37の20
電話/04-2953-6611

〈一般外来〉さやま総合クリニック
住所/埼玉県狭山市入間川4の15の25
電話/04-2953-9995

〈健診〉健診センター
電話/04-2900-2223

石井耕士・副院長(地域連携担当)
ER総合診療センター長
2001年、北里大学医学部卒業。
2017年より現職。日本整形外科学会認定整形外科専門医、日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医。

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