多摩美術大学美術館の前身は、多摩美術大学院の開設に伴い、現在の上野毛キャンパス図書館内に併設された「附属美術参考資料館」です。
2000年4月に八王子キャンパス内から多摩センター地区に移転、「多摩美術大学美術館」と改称し広く一般の人たちに公開しています。

地域と社会に開かれた美術館として
多摩美術大学が運営するユニバーシティ・ミュージアムとして、多摩センターで活動しています。
最寄りの多摩センター駅からは徒歩7分ほど。
両サイドにはベネッセとサンリオピューロランドがあり、その5階建ての建物の1階と2階(全4部屋)が展示室です。
車椅子やベビーカー用スロープのほか障がい者用トイレもあり、広く一般の人たちに身近な環境で芸術を鑑賞できるよう配慮しています。
バリエーション豊かな展覧会とイベントが独特。常設展はありませんが、年6〜8回の奥の深いユニークな企画展を中心に、ワークショップや公開講座などのイベントも実施。
子どもを対象にした鑑賞授業も積極的に行っています。
歴史的作品から近現代美術、工芸やデザインまで多彩な内容の展覧会はリピーターも多く、年間を通して人気です。

今年度は、多摩美術大学初代学長、杉浦非水の「百花譜」90点とスケッチの展示。21世紀のレントゲン技術といえる「ミュオグラフィ」をファイン・メディア、CG、音響といったさまざまなアートとコラボレーション。
「第11回国際絞り会議」とタイアップした、現代ファイバーアート展。そして兵庫県加東市内の文化財にみる心願の伝承。祈りの原風景、播磨国風土記の郷等を公開してきました。
ワークショップもユニーク

美術のイメージを広げるワークショップも人気です。
タマビガラス「キラキラ・ワクワク・ドキドキ」や、古くから東北地方に伝わってきた正月のオカザリ「神宿りの紙飾り」など。
地域の宮司さんを招き、切り紙実演会を開催し人気でした。

12月から開催される企画展に注目を
現在、多摩美術大学美術館では12月2日まで、世界の版画作品の最新作を紹介する「東京国際ミニプリント・トリエンナーレ2018」を開催中です。
12月15日から来年2月24日まで、多摩美術大学美術館コレクション展として福沢一郎生誕120周年を記念した展覧会を予定。
同大学が所蔵する福沢一郎の全作品を一堂に展示します。
多摩センターのイルミネーションを見がてら、ぜひ一度出掛けてみては。