埼玉県公安委員会指定の自動車教習所「ところざわ自動車学校」が今年60周年を迎えました。同校の特徴と歩みを取材しました。
高度経済成長期と共に歩んだ学校

広大なコースでは一般の自動車教習だけでなく、高齢者講習や交通安全教室、地域交流イベントも行われています
「事故率の低い」学校
ところざわ自動車学校(所沢市東狭山ケ丘2の879の5。電04・2922・6231)は、先月60周年を迎えました。全車種(二輪を除く)すべての教習ができ、親子3世代に渡って同校で免許を取得した人も多くいます。
狭山ケ丘駅東口から徒歩2分と好立地にありながら、2万7000平方㍍、直線180㍍、4車線もある広大なコースを誇ります。このため、コース内で路上運転さながらの教習が受けられ、「卒業生の事故率が低い自動車学校」としても知られています。
3C時代と共に
開校は、高度経済成長初期の昭和33年。まだ自家用車が珍しかった時代です。狭山茶の製造工場を営んでいた父・治雄さんが、「これからの経済発展には自動車が必要」と、お茶の工場をやめて自動車学校を開校。その言葉通り、日本は「新・三種の神器(3C=自動車・クーラー・カラーテレビ)」時代を迎え、同校の生徒数も、うなぎ上りになりました。
指導員研修と車好き

校長の澤田福衞さんは、公私共に有名人。業界では、指導員研修の草分け的存在として知られています。澤田さんが大学を卒業した年の昭和45年、教習教本や指導員の養成を行っている「中部日本自動車学校」で約2年間、自動車学校運営のノウハウを学び、「長期研修生第1号」に。今では澤田さんの後に240人を超える全国の自動車学校経営者が卒業し、登竜門になっています。
また、澤田さんは博物館級のクラシックカー250台以上を所有。マニアの間で「レジェンド」と呼ばれている有名人です。昭和の時代を背景にした映画やテレビの撮影には、澤田さんの名車が提供されることも多く、そのコレクションは、校舎内のロビーや併設レストランのインテリアにも見られ、同校の恒例イベントでも披露されています。
交通安全意識を高める
「子どもやシニアの交通事故を防ぎたい」という願いから、同校の休校日を利用して、広大なコースを使い「交通安全セミナー」(小中学生、高齢者向け)を開催しています。「実体験に勝るものはない」という理念のもと、「五感で体感させる」内容で、実際に教習車を走行させ、「歩行者から見える車」と「走行する車内から見える歩行者」を体感。ユニークな講習は評判が良く、「地域の交通安全教育センター」としての役目を担っています。
60周年キャンペーン
今年開校60周年を迎えたことから、5月〜7月末までの入校者限定で、入校時に全車種2万円引き。学生割引などを併用すると最大3万5000円引きとなるキャンペーンを実施しています。さらに入校手続き時に、次のクーポン持参で、併設レストラン「ポールポジション」の食事券進呈。詳細は問い合わせを。